おはようございます。
子どもが夢中になれることを提案してあげたい、というのは親であれば誰しもそう望みます。
しかし、親が提案したことすべてに子どもが目を輝かせるなんてことはありません。
また、どの時期にどんなことを提案してあげたらいいか、も頭を悩ませるタネの一つではないでしょうか。
本日は、書籍『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』(著者:瀧 靖之さん)の要約・感想記事です。
本書を読み、脳発達からみた子育てのコツを学びましょう
『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』
記事の内容は、以下の通りです。
- 好奇心のタネをまこう
- 脳の発達に応じた親の介入
- 望ましい生活習慣は
それぞれの内容についてみていきます。
好奇心のタネをまこう
本書で述べられていた「賢い子に育てるコツ」は、好奇心を伸ばすこととありました。
幼少期に育んだ好奇心は、自ら学ぶ原動力となります。
そして、それは目標に対して努力できる力になり、結果として「賢い」子に育ちます。
好奇心を伸ばすチャンスを逃さずに、好ましい環境を準備できるかどうかが親の役割となるようです。
本書では、好奇心を育てるために 3 つの道具オススメされていました。
その 3 つは、図鑑、虫取り網、楽器です。
脳の発達に応じた親の介入
人間の脳は生まれてから徐々に発達し、20代半ばで完成するとされています。
この脳の発達段階に合わせた親の介入が、好奇心を伸ばす助けになると述べられています。
そのため、脳の各部位の発達の時期と、それぞれの部位がどのような機能(感覚)を司るかを大まかに知っておくと、子への脳発達に応じたかかわりをすることができます。
人間の脳は後方から順番に発達していきます。
機能としては、視覚(後頭葉・0歳から)→聴覚(側頭葉・0歳から)→感覚・運動(頭頂葉・3-5歳ごろ)→言語(側頭葉・8-10歳ごろ)→思考(前頭葉、前頭前野・10歳-思春期)の順です。
上記に従うと、0歳からは絵や写真が豊富な図鑑を見せる、絵本の読み聞かせ、歌や音楽を聞かせるという関りが脳の発達に応じたかかわりとなります。
そして、子どもがどのような図鑑に興味を持ったかによって、本物に触れる道具(本書では、虫に興味をもつ→虫取り網)を渡す、という順番です。
電車に興味を持ったなら実際に見る、乗る。
花に興味を持ったら(可能であるなら)持ち帰って図鑑で調べる。
バーチャルとリアルを結びつける親のかかわりが重要です。
次に、3-5歳では、体を動かす経験を徐々に始めることがよいとされていました。
例として、習い事としての運動教室や音楽教室などが挙げられます。
そして、英語をはじめとした言語取得は、発達のピークとされる 8-10 歳を目安に開始するとよいかもしれません。
この点は、早期英語教育など諸説ありますので、それぞれの考えをもとに判断する必要があるでしょう。
いずれにせよ、適切な時期に適切なかかわりをしてあげたいものです。
望ましい生活習慣は
脳の発達という観点からでは、睡眠の重要性が挙げられていました。
睡眠時間には、海馬(記憶をつかさどる脳の部位)の成長との関連が指摘されています。
睡眠不足は、脳機能の発達にも悪影響を及ぼす可能性があるようです。
アメリカ国立睡眠財団が推奨する、健やかな生活を送るための睡眠時間は、未就学児で 10-13 時間、小学生は 9-11 時間、中高生では 8-10 時間程度です。
ちなみに、26-64 歳は 7-9 時間とされていました。
大人もそうですが、子どもも早く寝ることが必要ですね。
夜更かしして睡眠時間を短くすることのメリットは、おそらく何もないでしょう。
まとめ
本書で説明されていた、「脳の発達時期に応じて親のかかわりを変えていく」、という考えは個人的に納得のいくものでした。
私自身、本書を読んで図鑑を購入し、公園に咲いているタンポポやホトケノザを持ち帰って一緒に見てみました。
花をまじまじと見るなんで中学校の理科以来でしたから、大人にとっても新鮮な経験でした。
もちろん、子どもも興味深く図鑑とリアルを見比べていましたよ。
子育てに正解はありません。また、多くの情報が溢れる時代です。
私自身を含め、多くの親が悩みながら行っていると思います。
そんな中、本書のように「万人にあてはまる」指針を与えてくれる書籍は大変参考になります。
内容をしっかり咀嚼し、良いところを積極的に取り入れていきたいものです。
本書は、これから親になる人も、子育て真っ最中の人にも、オススメできる書籍だと感じました。
ぜひ手に取ってみてください。
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