おはようございます。
本日も、書籍『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』の内容から、印象に残った内容をまとめました。
part 1 では頭のいい親が「やっていること」として 3 つの M を紹介しました。
part 2 にあたる本記事では、「やっていないこと」を 3 つ紹介したいと思います。
「見ざる聞かざる言わざる」という 3 つの戒めが有名ですが、子育てにおいても 3 つの「○○しない」があるようです。
教育のエキスパートが語る子育て論に触れてみましょう。
本日は、書籍『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』(著者:小川 大介さん)の要約・感想記事です。
本書を読み、自身の子育てについて見直す機会をつくりましょう
親がしない 3 つのこと『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』part 2
記事の内容は、以下の通りです
1.否定しない
2.与えすぎない
3.あせらない
それぞれの内容についてみていきます。
否定しない
1 つめは、否定しないことです。
子は、親から否定されると「私のことが嫌いなんだ」と受け取ってしまうようです。
小川さんはこのことから、親が意識すべきポイントは「否定をいかに取り除くか」であると述べています。
また、いわゆるダメ出しも子どもにとっては NG です。欠点や弱点を指摘され、それらを受け止めて前向きなエネルギーにできるのは、脳が成長しセルフコントロールが可能になる大人になってからです。
大人にも難しいそんな作業を、子どもに期待するのはちょっと酷ですよね。
「苦しい。でも、これを乗り越えたらきっと…」と考える 5 歳児は、この世にいません。
また part 1 でも紹介したように、これからの社会に求められるのは自分の得意分野を持っている人材です。
膨大なパワーを使って苦手を克服し、平均的な能力を身につけるよりも、否定せずに子どもの得意をとことん伸ばしてあげる子育てが推奨されています。
親は子が興味を持つこと、やっていること・やりたいことを否定せず、見守りに徹してあげましょう。
「○○してはダメ」という否定を、「□□しよう」と肯定的な声かけに置き換えましょう
与えすぎない
2 つめは、与えすぎないことです。
与えすぎることは、子どものエネルギーを奪ってしまう可能性があります。
著者によると、あれこれと与えられている子の方が、そうでない子と比較して伸び悩み苦労するケースが多いそうです。
この「与えすぎない」については、書籍の中では習い事を例として著者の考えが述べられていました。
「習い事をいくつするか」は多くの調査が行われており、小学生ではおおむね 2-3 つという結果のようです。それに対し、本書では習い事は 1-2 つ、本人の気持ちが乗るものだけに絞ることが推奨されていました。
その理由は、あまり習い事を詰め込みすぎると、「ボーっとする時間」がなくなってしまうからです。このボーっとする時間は、脳にとって非常に重要な役割をもっています。
子どもは授業や習い事で経験したことを「自分のもの」にするまでに、ある程度時間が必要とされています。しかも、せわしく過ごすのではなくボーっとすること。これが子の体得を生み出すようです。
一見なにもしていないように見えても、脳の活動は止まっていません。この時の脳は得た情報を整理し、自身の経験とすり合わせをしている状態です。自身がもつ経験値と新しく得た経験値をかけ合わせることにより、「自分のもの」として記憶していきます。
これは子どもだけでなく、大人でも同様の現象が認められています。入浴や散歩中、洗い物などの単純作業中にアイデアがひらめくという経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。
また、習い事をしない(減らす)ことは、親子で一緒に過ごせる時間が増えるという利点もあります。帰宅後、少しの時間でも構わないので、一緒にソファに座ってのんびり過ごす時間も悪くないでしょう。
習い事を通じた経験よりも、親と過ごす時間が重要な時期もあります。
あせらない
最後の「しないこと」はあせらないことです。
著者によると、現代の親はなぜかあせっているようにみえるとのことです。
その理由として、多くの親が「子」ではなく「結果」をみているからと指摘しています。小川さんは多くの親が、どこかに子育ての「正解」があるはずで、それに向かって最短距離で走らないといけないという認識を持っていないか?と問いかけています。
これは、様々な子育て情報に触れることができる現代ならでは弊害といえるでしょう。
例えば SNS は便利な情報収集ツールですが、一方で顔も知らない人のキラキラした子育て自慢の投稿も目に入ってきます。
こういう投稿をみて、自分の子育てと比較してしまうと、あせりが生まれてしまいます。
SNS に投稿されている子育て論は、あくまで「うまくいった人」の結果論です。あるいは、たまたまに撮れたベストシーンを載せているだけです。
大切なのは「よそはよそ、うちはうち」を忘れないこと。我が子を一番近くで見ているのは、他でもない親です。
また、親のあせりの根っこにあるのは、子に失敗させたくないという考えです。それ自体は親が持つ当然の感情なので、悪いことではありません。しかし、その感情が「親が安心したい」という気持ちから生まれていないか、よく自問することが必要です。
子が失敗をすることを見るのは親として辛いですが、失敗=悪ではありません。失敗は成功の母ですし、私たちだって失敗から多くのことを学んできたはずです。
失敗することが損ではなく、失敗を経験しないで育つのが損、というマインドをもてるかどうか。これが「あせらない」を実践するために意識すべきポイントなのだと理解しました。
子育てでは、致命傷にならなければ「失敗しないこと」に重点を置く必要はありません。
まとめ
少子化という時代の影響もあると思いますが、多くの親は過干渉なのかもしれません。
与えすぎず、見守りに徹する。子への関りを改めて意識してみませんか。
本日は、書籍『頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て』より、
・否定しない。ダメ出しを前向きなエネルギーに変換できるのは、成長してから。
・与えすぎない。子供にはボーっと過ごす時間も必要(大人も同様)。
・あせらない。成長においては、失敗しない方が損!という考えを持とう。
上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。
もっと力を抜いて、子どもを信頼して子育てしましょう。そのようなメッセージを本書から受け取りました。
子は「お母さん(お父さん)、もっと子育て頑張ってよ」とは思っていません。子にとっては、親と一緒に楽しく笑って過ごせる時間の方が、毎日習い事を詰め込むよりも大事なのかもしれません。そんな視点を与えてくれる、良書だったと思います。
ぜひ手に取ってみてください。
【こんな書籍もオススメです】
親が子に与えた方がいいことは、勉強する習慣と情報収集能力です。
以下の書籍が参考になると思います。
『学力が劇的にアップ!小学生のための「家庭学習」の教科書』
家庭学習継続のコツは、シンプルなプランを子どもと一緒に決めることです。
親だけで決めた計画は長続きしません。
『News Diet 情報が溢れる世界でよりよく生きる方法』
情報収集するときは良質な書籍や専門家による記事を参照するのが望ましいです。
少なくとも短いネットニュースを 10 本みても、世界への理解は深まりません。
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