おはようございます。
「ゼロで死ね」という和訳となる本タイトルです。
かなりのインパクトがあります。
(外装も、青背景に黄色文字でかなり目立ちます)
本書でいうゼロ、とはお金のことです。
死ぬときにはお金を残すな、使おう。という内容の本ですが、私は自分の人生の生き方を考えるうえで非常に影響を与えてくれた書籍でした。
本日は、『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 』という書籍の感想記事です。
本書を読んで、人生を豊かにするためのお金と付き合い方を学びましょう。
『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 』
記事の内容は、以下の通りです。
- 人生の目的は、思い出作り
- カネの価値を最大化する年代
- ゼロで死ぬのが最適か?
それぞれの内容についてみていきます。
人生の目的は、思い出作り
本書最大のメッセージがこの一文だと感じました。
思い出とは、「人生、その時々にふさわしい経験を重ねること」によって蓄積されていきます。
そして、ふさわしい経験をすることに対してお金を使っていくべきだ、ということが著者の主張です。
例えば、いわゆるバックパッカーとして各地をめぐるということは、若くて体力がなければとてもできません。
また、各地を自身の目で眺め、様々な体験をし、それを柔軟に吸収できるのも若いうちの方が有利です。
そして、その経験が思い出になることはもちろんですし、成長につながる可能性もあります。
そのため、少なくても自由に使えるお金があるのなら、そのようなことに積極的に使うべきです。
年齢を重ねると、自分の価値観に合わないものは拒否をするようになりますからね。
現時点での私自身にとって、ふさわしい経験とはなにか考えてみました。
さすがに、もうそのような大胆な行動はとれる年齢ではありません。
また、幸いなことに職場にも恵まれ、多くの方からの指導を受けることができています。
また大学院にも進学し、修士号を修了することができました。
つまり、それ相応の自己研鑽ができたと思っています(この世界は上を見ればキリがないですが…)。
となると、現時点では家族との経験・思い出をたくさんつくっていくことが、私にとっての最適解です。
もちろん最適解は各個人によって異なります。
みなさんの「今ふさわしい経験」は何でしょうか?
カネの価値を最大化する年代
本書では、お金をいつ使うか、についても述べられてました。
老後の資金について、著者の主張は、
・老後の資産は、75 歳まで右肩あがり(!)。それは、いつ使うのか?
・老後は、支出と収入の比率は 1:1(医療費を含む)。結局、貯めておいた資産にはいつまでも手を付けない。
というアメリカのデータに基づき展開されていました。
そして、今の生活の質を犠牲にしてまで老後に備えすぎることは、大きな間違いだとしています。
また、年を取ると「お金を使うこと」自体が難しくなるようです。
多くは健康上の理由や、筋力・体力の衰え・そもそもお金を使う意欲が下がる、などあるようです。
そして、それらの主張から、お金の価値を最大化できる年代は「26-35 歳」とされていました。
私は、これらの主張にはおおむね賛同できました。
確かに、お金を使うにも体力は必要です。
また、老後の資金に関しては、数年前の老後 2000 万円問題や、目減りするとされている年金受給額・退職金…
ネガティブなニュースはたくさんあります。
しかし、幸いにもまだ老後を迎えるまでの時間はいくばくかありますし、
そもそも収入が少なくなったら、それに応じてライフスタイルも変化させていくだけのことです。
そのため、個人的には将来の金銭面について、あまり悲観はしていません。
それよりも、やはり今しかできないことに比重を置いて過ごしていきたいと感じています。
これが私の老後に対する考えです。
本書を読むことで、このような人生観を得ることができました。
(もちろん、ライフステージや置かれている状況が変われば、考えを改めることはあると思いますが)
ゼロで死ぬのが最適か?
著者は、ゼロで死ぬために資産を減らし始めるのは「45-60 歳」と推奨しています。
これは、一般的に推奨されるものよりはるかに早いタイミングです。
また、残りの人生を生きるために必要な額をシミュレーションし、確保できたら積極的に金を使い始めよう、という一文もみられました。
たしかに、ゼロで死ぬことができれば、「金銭的には」これ以上ない効率的な人生になると思います。
お金はあの世に持っていけませんから、死ぬときに残してもムダ、という考えも一理あると思います。
しかし、「長生きリスク」という言葉があるように、予想以上に長く生きられたらどうでしょうか。
お金がいつ尽きるか分からない、ということはものすごく強いストレスになることは容易に想像できます。
そのようなストレスを感じながら生活するなんて、個人的には絶対に嫌ですね。
そのストレスで、病気になってしまいそうです。
健康・お金に不安なく生きていけるように、日々生活していくのみです。
まとめ
本書籍を読み、私は必要以上の貯蓄は改めようと感じました。
老後の生活資金は、非課税で運用できる範囲のつみたて投資と年金、退職金で賄うことが十分できると考えているからです。
今の仕事は好きですので、基本的には定年まで働き続けるつもりです。
そして、今しかできない、家族との思い出作りをどのようにしていくか。
旅行にいく、様々な体験をする…
それらが、金銭的理由で制限がされないように、またしないようにしたいと思いました。
また、写真や動画で形に残していくことも必要です。
いつでも振り返ることができるようにして、その時の喜びを思い出すこと。
また、家族と一緒にアルバムをみれば、その「思い出を楽しむ時間」をも家族との思い出にすることができます。
このあたりは、我が家の場合、妻が上手に段取りしてくれますから、大変感謝しております。
本書のタイトルである、「ゼロで死ぬ」はさすがに極端かもしれませんが、
本書を読み、私は寓話『アリとキリギリス』でいうならちょうど中間の「アリギリス」くらいを目安に生きていこうかなと感じました。
本書は、将来のために今の喜びを先送りせず、今しかできない経験にもっとお金と時間を費やすべきだ、という生き方を提示してくれた書籍です。
やろうと思っていることをついつい先延ばしにしてしまう人、また毎日が仕事の仕事に追われ、大切なことを見失いそうな人にとっては、人生の指針のヒントが学べる可能性があります。
たいへん、良い書籍でした。
ぜひ手に取ってみてください。
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