【おすすめ本】ストレスコントロ-ルを神経科学から学ぶ『BRAIN DRIVEN』(2)

ストレス 書籍感想

おはようございます。

みなさんはストレスに悩むことはないでしょうか。
現代人であれば、誰しも大なり小なりのストレスを感じながら生活していると思います。

ストレスとうまく付き合う方法ってなにかあるの?

以上のようなストレスの悩みに役立ちそうな書籍を読みましたので紹介します。

本日は、『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』という書籍の要約・感想記事です。

本書を読み、ストレスへの理解を深めましょう

ストレスコントロ-ルを神経科学から学ぶ『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』

記事の内容は、以下の通りです。

1.ストレスを 3 つに分解して考える
2.適切なストレス・避けた方がよいストレス
3.ストレスとうまく付き合うためのヒント

それぞれの内容についてみていきます。

ストレスを 3 つに分解して考える

本書によると、ストレスは 3 つの構成要素に分解することができるようです。
その 3 つとは、

・ストレッサー
・ストレスメディエータ
・ストレス
です。
これは、前記事で触れたモチベーションと同じ構造をしています。

・ストレッサー
ストレスの間接的な原因です。
内的・外的な刺激があり、後述するストレスメディエータを活性化させる役割があります。

・ストレスメディエータ
ストレッサーによって発現する、脳・身体内の変化の総称です。
例を挙げると、ストレッサー刺激によるノルアドレナリンやコルチゾールなどのホルモン分泌です。
ストレスの直接的な原因です。

・ストレス
ストレスメディエータが発露した状態を認識した状態です。
脳内では、ストレス反応を起こす機能と、その反応に気がつく機能は別のものです。
そのため、ストレスをマネジメントするにはこの声に耳を傾ける必要があります。

ストレスを「認識」することが、ストレスと向き合う第一歩です。

適切なストレス、避けた方がよいストレス

過度なストレスは心身の健康に悪影響を与えますが、すべてのストレスが悪ではありません。
本書では、適切なストレス・避けた方がよいストレスについて述べられていました。

適切なストレス
・やりたいこと、やろうとしていることから感じるストレス
ストレッサーの刺激(例えば、何かの課題など)により、ストレスメディエータは脳の前頭前野へ作用します。
それが自分がやろうとしているものから受けているストレス反応であるならば、注意力や記憶力の向上が期待できます。

・成功体験の過程に潜むストレス
「つらい体験のあとには、大きな喜びが待っている」ということを繰り返し経験するうちに、脳がそのことを学習しレジリエンスを育てることができます。
レジリエンスとは「うまく適応できる能力」「うまく適応していく過程」「適応した結果」を意味する言葉で、近年その重要性が認識されています。
「あの時は辛かったなー」とストレスを俯瞰して見ることができれば、それはストレスを適切に認識し対処できているということになります。

避けた方がよいストレス
・望まないストレス
人からやられていることから受けるストレスは、前頭前野の働きを低下させてしまいます。

・過剰なストレス
心理的に安全な状態が保てないほどのストレスを受けると、脳の扁桃体という部分が過剰に働きます。
この過剰な働きは、前頭前野の活性よりも優先されます。
そのため、高次の脳機能(つまり、前頭前野の機能)が機能しにくくなってしまいます。

・慢性的なストレス
慢性的なストレスは脳の海馬(記憶を司る機関とされています)を委縮させます。

ストレスの脳への悪影響、たくさんありますね…

ストレスとうまく付き合うためのヒント

本書ではストレスに関する解説だけでなく、ストレスとうまく付き合うヒントもたくさん紹介されていました。
いくつか取り上げたいと思います。

・ストレッサーを整理する
脳にとって最もストレスなのは、ストレスが認識されていないあいまいな状態が続くことです。
それを解決するには、自分にとってのストレッサーは何かを整理することが必要です。
紙に書き出す、人に話すなどして、ストレッサーをアウトプットしてみましょう。
考えが整理されますよ。

・高すぎる期待や目標を整理する
高すぎる目標や期待に沿えないことからストレスを感じている場合は、それらを柔軟に調整することが必要です。
また、できなかったことのみでなく、できたことにも着目することも有効です。
とれなかった 20 点より、とれた 80 点から学べることも多いのではないでしょうか。

・モヤモヤや違和感を大切にする
これらの感情は、「自分が大切にしてきたこと・やってきたこと」と「やろうとしていること」が一致しているかどうかを、脳がモニタリングしている状態です。
これも前頭前野が機能することで起こる現象です。
これは脳にとって重要な情報処理であり、脳はこの葛藤状態を伴う行動と、それによって得られる結果を関連付けて学習しています。
そして、最終的に成功しようと失敗しようと、その経験は脳に強く学習されます。
そのことが大きな学びにつながり、自らを成長させてくれるようです。

いずれも「ストレスを認識する」ことが重要ですね。

まとめ

自分にとってのストレスを理解し、うまく付き合う方法を学びましょう。

本記事では、
・ストレスは 3 つに分解できること
・ストレスの中にも、避けた方がよいものと、成長につながる可能性のあるストレスがあること
・ストレスとうまく付き合うためのヒント
について私なりに要約しました。

現代社会ではストレスと無縁の人はいません。
切っても切り離せない関係であるなら、少し視点を変えて上手に付き合っていきたいものですね。

本書は、誰しもが経験するものでありながらも言語化が難しいストレスについてまとめられています。
また、ストレスをマネジメントするための実生活におけるヒントも挙げられています。
ストレスで悩んでいる方や、ストレスを味方につけてパフォーマンスを上げたいと思っている方にとって有用な情報を得られる、良い書籍だと感じました。

ぜひ手に取ってみてください。

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