【おすすめ本】クリエイティビティは後天的に鍛えられる!?『BRAIN DRIVEN』(3)

創造力のイメージ 書籍感想

おはようございます。

クリエイティブな仕事と聞くと、ミュージシャンや芸術家のような職業を想像される方が多いかもしれません。
しかし、何かのデザインや企画・文章を考えるなど、創造力が必要な場面は上記以外の職業でも遭遇すると思います。

自分にはクリエイティビティなんてないな…と思われる方は、その高め方を知らないだけかもしれません。
本書には、「今からでも間に合う」クリエイティビティを高めるためのヒントが書かれていました。

本日は『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』という書籍の感想記事です。

本書を読み、クリエイティビティについて学びましょう

クリエイティビティは後天的に鍛えられる!?『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』

記事の内容は、以下の通りです。

1.クリエイティビティは、どのような脳から生み出されるか
2.後天的に育まれる、と信じる
3.クリエイティビティを高めるためのヒント

それぞれの内容についてみていきます。

クリエイティビティは、どのような脳から生み出されるか

本書におけるクリエイティビティは、以下のように定義されてました。

クリエイティビティとは、当人にとって新しく価値があるものを脳内で生み出すプロセスに関する能力

本文中より引用

クリエイティビティを発揮するときの脳は、自らの記憶・感情・自身の感覚や違和感など、様々な情報が複雑に絡み合い、それらを処理している状態となります。

これは脳の中でも高度な情報処理を行う、大脳皮質や大脳辺縁系とよばれる箇所が機能する必要があります。
そしてこれらの高度な脳機能は、心身に危険が迫っている状態や基本的な欲求(食欲や睡眠欲など)が満たされていない場合、後回しにされてしまいます。
このことは、モチベーションについてまとめた記事で言及していますので、参考にしてみてください。

心身ともに安全で満たれていることが、クリエイティビティを発揮できる状態です。

後天的に育まれる、と信じる

大脳皮質や大脳辺縁系は、生命維持や基本的な欲求をコントロールする中枢(脳幹や大脳基底核・中脳と呼ばれる箇所です)よりも、遅れて発達します。
つまり、脳幹や大脳基底核・中脳などの機能は先天的であることに対して、大脳皮質や大脳辺縁系の機能は後天的に発達する機能であるといえます。

そして、それらの箇所がクリエイティビティを発揮する際に機能するため、クリエイティビティは後天的に鍛えることができる、ということが本書で述べられてました。

実際に、脳トレーニングによって記憶や情報の処理スピード向上することや、脳の海馬(記憶を司る中枢で、大脳辺縁系の一部)の体積が増加するなどのエビデンスもあります。

クリエイティビティ自体は、自身の脳内で様々な情報処理をした結果生まれます。
その時に使用される脳の機能は鍛えることができるようですね。

鍛えられる、といってもどうやって?

次の項目でいくつかヒントを挙げます。

クリエイティビティを高めるためのヒント

では、クリエイティビティを高めるために何かできることはあるのでしょうか。
本書では、そのために日常で意識するとよいことが挙げられていました。

・外部の情報よりも、自分の内面に注意を向けること
クリエイティビティは脳内の様々な情報と向き合うことで発揮されやすくなります。
このとき、視覚や世間一般の価値観、倫理性などは必要ありません。
視点を定めずにどっぷりと内面と向き合う状態を作ることができれば、クリエイティビティを発揮しやすくなる可能性があります。

・脳トレするなら、右脳を鍛える
脳の情報統合に大きな影響を与えるのは、大脳皮質の一部である角回(それも、右の角回)といわれています。
この角回は脳の様々な部位と解剖学的に連携していて、情報を処理する役割を担っています。
ある研究によると、右角回の分厚さと創造力には相関があるとされています。
創造力を発揮する人ほど右の角回が発達しているということです。

この角回は様々な情報、特に言語を司る中枢です。
なかでも、メタファー(比喩表現)の理解には角回の機能が必須とされています。
言語に触れつつ、頭を使うトレーニング(例えば、古文の音読やメタファーを考えてみる)は角回の機能を活性化させ、クリエイティビティを発揮しやすくする可能性があります。

ここでも、内面に目を向け自分と向き合う重要性が説かれています。

まとめ

後天的に鍛えられる脳機能を鍛えて、クリエイティビティを高めましょう。

本日の記事では、
・クリエイティビティを発揮する脳の状態とは
・クリエイティビティは後天的で、鍛えられる箇所もある
・クリエイティビティを高めるために日常から行えること
上記 3 点について私なりに要約・解説しました。

私自身、クリエイティビティのかけらもない人間ですが、その理由がわかりました。
クリエイティビティを高めるためのトレーニングなど全くしていないからです。
本書を読み「クリエイティビティは後天的に鍛えられる」ということを学び、新たな知見を得たようで目から鱗が落ちました。

本書は、モチベーション・ストレスの記事でも取り上げたように、認識はしているけど言語化が難しい「脳の機能」を、わかりやすい解説・イラストでまとめてあります。
クリエイティブな創造をする必要がある方はもちろん、このような脳の機能に興味を持った方にもおすすめの書籍です。
かなり分厚い本ですが、読んでみる価値のある書籍だと感じました。

ぜひ手に取ってみてください。

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