おはようございます。
「貯蓄から投資へ」という風潮や、NISA 制度の変更※など、投資に関するニュースは毎日のように耳にします。興味を持つ方も多いと思います。
※2024 年から、新ニーサ制度が始まりました。
一方で、「投資は危険」「貯蓄の方が安全」というイメージが先行し、なかなか始められないという方もみえるのではないでしょうか。
人間は知らないことに対して不安を感じやすい生き物です。
「そもそも投資ってなに?」「全部危険なの?」という状態の方が、いきなり投資を勧められてもすんなり始められるわけがありません。
どんなこともまず知ることからです。
投資会のレジェンドが執筆した原理原則を、1000 円そこらで学んでみましょう。
本日は、『投資の大原則 第2版: 人生を豊かにするためのヒント』(著者:バートン・マルキールさん、チャールズ・エリスさん)という書籍の要約・感想記事です。
本書を読み、原則にのっとった投資を実践しましょう
まずは原則を知るところから『投資の大原則 第2版: 人生を豊かにするためのヒント』
記事の内容は、以下の通りです。
1.投資における 3 つの「分散」
2.コストは徹底的に削減する
3.忍耐・努力の継続が成功のカギ
それぞれの内容についてみていきます。
投資における 3 つの「分散」
本書では長期投資における 3 つの分散について強く主張されていました。
3 つの分散とは、購入するタイミング、銘柄、リバランス(保有資産の配分を調整すること)です。
・購入するタイミングを分散
本書ではドルコスト平均法を用いて買うタイミングを分散させることが推奨されていました。
ドルコスト平均法とは、価格が変動する商品に対して「常に一定金額を、定期的」に購入する方法です。
この方法を用いることにより平均購入単価を抑えることができます。
また、毎月一定の給料が入るサラリーマンとの相性もよく、合理的です。
積み立て NISA や iDeCo など、一度設定してしまえばあとは自動的に買い付けが行われる、という点もメリットでしょう。
・購入する銘柄を分散
本書で推奨されている投資商品は個別銘柄ではなく投資信託(インデックスファンド)です。
投資信託のうち、全市場型の商品(全世界株ファンドなど)はそれを購入するだけで保有する資産を数百-数千の株式に分散することになります。
それだけで、十分な銘柄分散です。
「卵は一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、これ一つで解決です。
私も「オルカン」こと eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を淡々と積み上げています。
これだけで世界の約 3000 銘柄に分散投資です。
・年に数回のリバランスで資産を適正に分散
リバランスとは資産の再配分のことを指します。
詳細は割愛しますが、要は定期的に資産配分を見なおし、資産バランスが意図した状態になっていない場合は修正しましょうということです。
本書では、リスク資産のうちどの程度を株式で保有したらよいか、著者 2 人の考えと具体的な数値が記されており、参考になりました。
詳細な数値はそれぞれで異なりますが、最低限の預貯金を確保したうえで、20-30代であれば 75-100% を株式で保有することが推奨されていました。
分散こそ投資の大原則ということですね
コストは徹底的に削減する
相場の価格変動は誰にもわかりませんが、一つだけ確実に投資家の利益を減らすものがあります。
それは、投資にかかるコスト(手数料や信託報酬など)です。
投資を行う場合、このコストをいかに削減できるかが成功のカギを握っています。
その対策として本書で推奨されていることは、低コストのインデックスファンドを保有することです。
なおかつ銘柄分散ですから、やはり前述した eMAXIS シリーズや、SBI・V シリーズは強いですね。
人気があるのも納得です
忍耐・努力の継続が成功のカギ
そして、この点が最も重要だと思います。
長期投資には、短期売買の誘惑、自分のリスク範囲を超えた資金投入、暴落時の受け入れなど、様々なことを乗り越えて継続する必要があります。
投資はギャンブルではなく、あくまで余剰資金の範疇で行うものです。
また、優良な低コストインデックスファンドでも、短期的にはマイナス状態に陥ることもあります。
本書では、長期投資では大きな成功を目指すのではなく、ミスを最小限にすることが重要であると述べられていました。
ここでいうミスとは、不要なコストを払うこと、不要な短期売買をしてしまうことなどです。
短期売買の誘惑は、保有資産の評価額を細かくチェックすることから生じます。
長期投資において、1日ごと、1か月ごとの評価額の推移は意味を成しません。
せいぜい年に数回、リバランスの時に確認する程度で十分でしょう。
投入する資金については、最低限の預貯金を確保したうえで、初心者の方であればつみたて NISA や iDeCo の範疇で行うだけでも十分です。
これら制度は設定さえしてしまえばあとは自動的に積み上げられていきます。
毎日証券会社の HP を確認する必要はありません。
その時間を、読書や運動、家族との時間、睡眠にあてましょう。
私も毎日評価額を確認していた時期がありました…
まとめ
長期投資では、原則を知り実践し、「堅く70 点」を目指しましょう。
本記事では、書籍『投資の大原則 第2版: 人生を豊かにするためのヒント』より、
・分散投資の重要性
・徹底的にコストを削減すること
・なによりも継続が重要
上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。
本書を読み原則を学ぶ。
そして非課税口座で低コストのインデックスファンドを長期運用する。
これだけでも十分な投資です。
本書で推奨されているようなインデックス投資は、短期売買で大きな利益は見込めません。
しかし、少なくとも老後資金に関する不安はかなり小さくできると思います。
時間と複利を味方につけましょう。
本書は、長期投資を行うにあたりおさえておくべき点が網羅されています。
投資初心者の方はもちろん、経験者の方でもよい振り返りの機会になると思います。
そういう点では、全投資家必読の一冊だと思います。
ぜひ手に取ってみてください。
こんな記事も書いています。
運用で得られた資金をどう使うかについても考えてみましょう。
こちらの書籍も、未読の方は是非読んでみてください。
長期投資で得られた資産を有意義に使うには、健康あってこそです。
健康投資とセットで行ってください。
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