おはようございます。
トマトのリコピン酸、バナナダイエット、アサイー・チアシード・キヌアなどのスーパーフード、糖質オフ、腸活、トクホ…
世の中にはもう聞かなくなったものを含め、食に関する情報が溢れかえっています。
我々は、消費者としてそれらの情報をしっかり吟味し口にする必要があります。
今回は、「結局、何がよくて何が悪いのか」という誰もが知りたい疑問に対して、エビデンスに基づいた回答を提示し、我々の食生活に指針を与えてくれる書籍を読む機会を得ましたので取り上げたいと思います。
本日は、書籍『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(著者:津川友介さん)の要約・感想記事です。
本書を読み、健康に対して科学的エビデンスのある食事を学びましょう。
健康になるための「体に良い食品」を学ぼう『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』
記事の内容は、以下の通りです。
1.健康にいい、不動の 5 食品
2.健康を害する、不動の 3 食品
それぞれの内容についてみていきます。
健康にいい、不動の 5 食品
本書で紹介されていた健康にいいと科学的エビデンスが証明されている食品は、以下の 5 つです。
・魚
魚には良質の動物性タンパク質やビタミンだけでなく、動脈硬化の予防が期待される DHA など、健康維持に役立つとされる成分が豊富に含まれています。
本書では、1 日あたり 60g の摂取がメリットを最大限に享受できる量と紹介されていました。
60g というと、切り身 1 枚程度です。
・野菜と果物
野菜や果物はビタミンやミネラルを豊富に含みます。
また、野菜が重要な供給源となっているカリウム、抗酸化ビタミン(ビタミンA[β-カロテンとして]やビタミンC・E)、食物繊維なども健康的な生活を維持することに役立つと言われています。
ただし、野菜ジュースは NG です。食品からの摂取を目指しましょう。
・茶色い炭水化物
茶色い炭水化物とは、ごはんなら「玄米」「雑穀米」、パンなら「全粒粉」「ライ麦」、そばなら「十割そば」のことを指します。
これらの食品にはビタミンや食物繊維などが含まれています。
精製し「白い炭水化物」となる過程で取り除かれてしまうものばかりです。
・オリーブオイル
オリーブオイルはオレイン酸やリノール酸・リノレン酸といった不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
特にリノール酸やリノレン酸は身体の中では生成できない必須脂肪酸(オメガ3系や6系)ですので、食品からの摂取が必要です。
オリーブオイル摂取と疾病発症の関係を検討した PREDIMED 調査によると、エクストラバージンオリーブオイルの推奨摂取量は 1 日あたり約 40 mlで、これは大さじ約 4 杯に相当します。
・ナッツ
ナッツには食物繊維が豊富に含まれています。
これにより、便のかさが増し、便通の改善が期待できます。
また、ナッツはカルシウムやマグネシウム、不飽和脂肪酸などの栄養素も豊富に含んでいます。
ナッツの適量摂取により、ガンの発生リスク低下、悪玉コレステロールの低下、高血圧予防などの関連が報告されています。
ただし、高カロリーの食品であることは間違いありません。
適量(1 週間あたり 90g 程度)の摂取を心掛けましょう。
ナッツは迷わず素焼きのものを選びましょう。
健康を害する、不動の 3 食品
本書で健康を害するとされている食品は、以下の 3 つです。
・白い炭水化物
茶色い炭水化物を精製し作られる食品です。
この白い炭水化物は、茶色いものと比較して血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの病気が起こるリスクを高める可能性があることが数多くの研究から報告されているようです。
本書で紹介されていたデータは日本人のみを対象とした研究もありました。
・赤い肉
牛肉、豚肉や加工肉(ハム・ベーコンなど)のことを指します。
これらは過剰摂取による発がん性が指摘されています。
特に加工肉に対しては、主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠が揃っているようです。
加工肉は可能な限り避けるか、発がん性の高い亜硝酸ナトリウムを使用していない(無塩せきと表示されている)商品を選びましょう。
牛肉・豚肉の摂取については、そもそも日本人は肉の摂取量が低めであるというデータもあります。
そのため、極端に肉を控える必要はあまりないかもしれません。
・飽和脂肪酸
バターやマーガリンなどの常温で固形の脂です。
飽和脂肪酸をとりすぎると血中コレステロールが増加し、心筋梗塞をはじめとする循環器疾患のリスクが増加します。
重要なエネルギー源ではありますが、過剰摂取とならないようにしましょう。
とくにトランス脂肪酸(マーガリンやショートニングに多く含まれる)の過剰摂取は要注意です。
まとめ
健康に良い食品も悪い食品も、もう分かっています。
あとは、自分の食事にどう取り入れる・除くかです。
本記事は、書籍『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』より、
・不動の健康にいい食品 5 つ
・不動の健康に悪い食品 3 つ
上記 2 点について、私なりに要約・感想を記しました。
これらの結論は、先人たち一人ひとりのデータが積み重なり明らかとなったものです。
われわれは幸運にもこれらの情報にアクセスし、利用できる立場にあると考えると、しっかりと恩恵を受けたいですね。
もちろん、食事は楽しんでナンボです。
焼肉を食べたりケーキを食べたりする日もあるでしょう。私だって迷いなく食べます。
重要なのはメリハリです。
楽しい食生活を送りましょう。
本書は多くの先行研究から、質の高い(=研究デザインが優れている)研究をまとめ、わかりやすく記してあります。
普段の食事内容を見直したいと考えている方にとっては、指針としてピッタリの内容だと思います。
ぜひ手に取ってみてください。
【こんな書籍もオススメです】
津川さんの書籍では、こちらも読みやすくおすすめです。
食事に限らず、健康について広く学ぶことができますよ。
こちらの書籍も健康について広く学べます。
飽和脂肪酸ならびにトランス脂肪酸は、避けた方がいい食品の代表格ですね。
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