おはようございます。
2021 年に行われた国民生活基礎調査の結果によると、児童が 1 人・2 人・3 人以上の世帯数はそれぞれ 500万、426万、144万世帯だそうです。
3 人以上の世帯は数が少ないですが、一人っ子の家庭よりもきょうだいがいる家庭の方が多いようですね。
私の家庭は子どもが 2 人います。
きょうだいがいれば、ケンカやトラブルは日常茶飯事。
平等に育てたいけれど、なかなかうまくいきません。
きょうだいを育てるときの気を付けるポイントは、なにかあるでしょうか。
専門家の意見を参考にしてみましょう。
本日は、書籍『きょうだいの育て方』(著者:小崎恭弘さん)の書評・感想記事です。
本書を読み、きょうだいの関係性について学びましょう
似ているけど他人。これを認識しよう『きょうだいの育て方』
記事の内容は、以下の通りです。
1.きょうだいを育てる上で認識しておきたい点
2.上の子の特徴
3.下の子の特徴
それぞれの内容についてみていきます。
きょうだいを育てるうえで認識しておきたい点
著者いわく、きょうだいなら「なんでも一緒」という前提が、きょうだいを育てるしんどさの理由なのだそうです。
当然ですが、きょうだいは似ています。
しかし、似ているけど他人。これがきょうだいです。
他人なので一人ひとり違って当然なのですが、似ているがゆえに、そのことを認識するのが難しくなってしまいます。
また、きょうだいには「平等」に接するという親のスタンスも、時としてしんどさのタネになるようです。
きょうだいは、多胎児(双子や三つ子などのこと)でなければ年齢も異なります。
それぞれの個性や性格の違いもあるでしょう。
それにも関わらず、きょうだいだからといってそれらを無視して「平等」に扱おうとする。
これが上の子と下の子の扱いを難しくしてしまうそうです。
本当に考慮すべきは、「平等」ではなく「公平」です。
もちろんすべての子を等しく愛することは必要ですが、親の関りまで等しくする必要はありません。
それぞれの子の違いを観察し、認めることが出発点です。
そして、対応を適切に変えていくこと。これがきょうだいを育てる上で認識すべきことです。
高いところにあるものを取らせてあげたいなら、それぞれの背丈に応じた高さの台を用意してあげましょう。
ついつい「同じように」扱ってしまいます…
「公平」という視点を持ちたいですね。
上の子の特徴
本書の中盤からは、上の子・真ん中の子・下の子・双子に適した育て方が紹介されていました。
私の子どもは 2 人きょうだいですので、上の子・下の子について記したいと思います。
・上の子の特徴
上の子は、生まれた時から周りの愛情や注目を一身に受けて育った、唯一の存在です。
そのため、多くの場合で自己肯定感が高くなりやすいです。
また、下の子に対する優位性をもっているため「自分が一番」という高いプライドも持っています。
一方で、親からの攻撃をもろに受ける立場でもあります。
また「下の子には負けられない」というプレッシャーも感じていることが多いようです。
いくら上の子であっても、いつかはどこかの分野で下の子に負ける日を迎えます。
その時に上の子は深く傷つきます。
そんな上の子に接する際には、そのプライドを保ちつつ、「上の子であること」の頑張りを認めてあげましょう。
「いつも頑張ってるね、ありがとう」と感謝を伝え、「今日は甘えてもいいんだよ」と上の子である役割をオフするタイミングを用意してあげる。
そのような声掛けが推奨されていました。
いくら上の子といっても、まだまだ親の愛情が必要です。
下の子の特徴
下の子にとっては、自分以上に親の手がかかるというライバルがいません。
何にも脅かされることなく、家族の中で安定した地位を築きます。
そのため、多くの場合のびのびとしてマイペース、おっとりした性格に育つようです。
一方、下の子が直面するのは「幼さゆえの我慢」です。
お菓子の個数や量、おもちゃ遊びなど、なんでも兄・姉と一緒でないと気が済みません。
そのため、ワガママになりやすいという特徴を持っています。
また、親・兄(姉)にいろいろと助けてもらう場面も多くなるため、依存的にもなりやすいとも述べられていました。
そんな下の子に接する際は、一個人として尊重していることを伝えつつ、「公平」であることを認識した関りを意識しましょう。
下の子が、自分のことを兄・姉と対等だと思うのは当然のことです。
それはそれとして受け止めたうえで、上の子との対応を適切に変えていく必要があります。
「あなたもお兄ちゃん(お姉ちゃん)と同じくらい大きくなったら、○○ができるよ」など、対等に扱われないと感じる不満を、将来への希望や成長欲求にうまく転換できるとよいですね。
下の子は下の子で我慢が多いですね。
最後のリクエスト、ハードル高いです!
まとめ
きょうだいは似ている他人。違って当然です。
「平等」ではなく「公平」を意識した関りをもってみてはいかがでしょうか。
本日は、書籍『きょうだいの育て方』より、
・「きょうだいだからなんでも一緒」はしんどさの原因になることも。公平な対応をしよう。
・上の子には「上の子」であることをねぎらい、感謝の声掛けをしよう。
・下の子は幼さゆえの我慢が宿命。
上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。
きょうだいを育てるのは大変です。きょうだいの関係性という悩みのタネもかかえることになります。
しかし一方で、きょうだいが協力し、仲良く笑っている姿をみることは、きょうだいを育てる親にとってこれ以上ない喜びでもあります。
きょうだいの関係性について考える機会をもつ、いい読書経験でした。
ぜひ手に取ってみてください
【こんな書籍もオススメです】
親を悩ませるきょうだいゲンカですが、こちらの書籍に参考となる対処法が載っていました。
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