おはようございます。
AI(Artificial Intelligence:人工知能) の進歩はめざましく、医療の画像診断精度やロボット・ドローン技術向上など、日々驚かされるばかりです。
そして、AI はこれからどのように進化を遂げ、私たちの生活にどう影響するのか。非常に気になるところです。
本日は、『AI VS 教科書が読めない子どもたち』という書籍の感想記事です。
この本を読んで、来るべき AI 時代に必要な能力について、理解を深めましょう。
AI時代を生き抜くために必要な力とは?『AI VS 教科書が読めない子どもたち』
記事の内容は、以下の通りです。
- AI は人智を超えるのか
- AI に代替される可能性の高い仕事とは
- AI が肩代わりできないもの…読解力・常識・柔軟性・発想力
それぞれの内容についてみていきます。
AI は人智を超えるのか
人の社会をよりよくするための AI が、いつか牙をむいて社会を支配してしまう…
まるで映画の設定ですが、AI に対してこのような印象をもつ方もみえるのではないでしょうか。
本書では、数理理論学の専門家である著者により、AI に関してわかりやすく(私でも理解できるくらい)解説されています。
著者は、本書の中で上記のような「AI が人智を超える点」は、少なくとも執筆時点では到達しないだろうとの見解を述べています。
現時点での AI は、各産業界における人間が行っていた作業のコストや手間の削減、ヒューマンエラーの減少に対して実用化が進んでいる、という状況です。
まだ、映画のような未来はすぐには到来しないようです。
AI に代替される可能性の高い仕事とは
ただし、近い将来、AI に代替される仕事はいくつかあるようです。
これらの仕事の共通点として、マニュアル化しやすい・ルールに従って作業することが挙げられます。
2013 年にオックスフォード大学のオズボーン教授が発表した論文には、「AI によってなくなる職業」がいくつか挙げられています。
該当する職業は、銀行の融資担当者やレストランの案内係、ホテルの受付係など 30 以上が挙げられていました。
この中には、理学療法士をはじめとした医療・介護職は挙がっていませんでした。
おそらく、人の気持ちを理解する、対応を柔軟に変化させるなど、0/1 では判断できない内容の仕事であることが影響していると思いました。
これらの仕事は、AI には(すぐには)代替されにくいのかと感じました。
AI が肩代わりできないもの…読解力・常識・柔軟性・発想力
AI はコンピュータですから、0/1で判断する作業は得意です。この速度・正確性においては、人間の能力は足元にも及びません。
ただし、AI にも苦手なことがあります。例を挙げると、
・「これ」とか「あれ」といったあいまいな指示に従うこと
・「いい塩梅(あんばい)で」などの抽象的な程度の理解
・0 から 1 を生み出すこと
などです。
ただ、本書のタイトルにもあるように、現代の子どもたちにおける読解力の低下が著しいようです。
本書では、筆者らが行ったテスト(リーディングスキルテスト)の結果を元に、子どもたちの読解力低下を指摘しています。
結果の一部では、「正答率はサイコロ並み」とも表記されており、非常に衝撃を受けました。
本来ならば「人間の強み」でなければならない読解力が低下している。
これを親としてどう理解し、どう行動すれば子どもたちの明るい将来に貢献できるのか、という課題を感じました。
現時点で子どもたちにしてあげられることは、
・親が本を読み学んでいる姿を、見てもらうこと
・たくさんの本(絵本)を読んであげること
こんなところだと思います。日々実行していきたいです。
まとめ
本書は、数学者からみた AI について、わかりやすく解説されていました。
AI については無知だった私でも、「そういうものか」と概念をつかむことができました。
本書を読む前は、AI に対しては SF 映画のような、いつか人間を支配する恐れがあるもの、という認識を持っていました。
本書を読み、AI 研究の現在地、得意なこと・苦手なことを知ることができました。
また、読解力のパートでは、我々や特に子どもたちが伸ばしていくべき能力についても知ることができました。
本書は、AI に興味を持つ方はもちろん、子育て中の方々にもぜひ一読をおすすめしたい内容です。
きたるべき AI 時代に対して、正しい知識をもって行動してきたいと感じました。
ぜひ手に取ってみてください。
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