おはようございます。
モチベーションを維持し続けることは、仕事で結果を出すためにはとても重要です。
しかしそんな方法は学校でも会社でも教えてもらうことはありません。
世の中にはモチベーションを維持するための様々な情報が溢れています。
その中でも、脳の機能・構造に基づき、神経科学の観点からモチベーションを解説した書籍を読む機会を得ました。
本日は、『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』という書籍の要約・感想記事です。
本書から得られる学びは非常に量が多かったため、3 記事に分けて記述したいと思います。
本書を読んで、モチベーションを保つコツを身につけましょう。
神経科学でモチベーションの中身を学ぶ『BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは』
記事の内容は、以下の通りです。
- モチベーションの構造を学ぶ
- モチベーションを高めるための脳の状態とは
- モチベーションをマネジメントする
それぞれの内容についてみていきます。
モチベーションの構造を学ぶ
モチベーションは、3 つの構造に分けることができると本書では述べられています。
・モチベータ
・モチベーションメディエータ
・モチベーション
の 3 つです。
・モチベータ
モチベーションメディエータを活性化させる情報や刺激です。
外部からの情報であることが多く、行動を間接的に誘引します。
わかりやすい例はお金です。
・モチベーションメディエータ
脳の特定の部位にモチベータが届けられることにより生じる、神経の反応や化学物質の分泌の総称です。
行動を直接誘引する「脳の機能」あるいは「脳の状態」です。
・モチベーション
「モチベータによって脳が反応している」ということを認知している状態です。
自分自身のモチベーションメディエータ(体内および脳内の変化)に気がついている状態、ともいえます。
モチベーションが高まっている=自身の脳内(体内)でモチベーションメディエータが活性化していることを自分自身で認識している。
ということだと理解しました。
この、モチベーションメディエータを認識することは、大脳新皮質(脳の一番外側のシワシワ)が重要な役割を果たします。
この大脳新皮質を機能しやすい状態にしておくことが、モチベーションを高めるコツです。
モチベーションを高めるための脳の状態とは
モチベーションを高めるためには、大脳新皮質を機能しやすい状態に保つ必要があります。
これを、本書では「神経科学的欲求五段階説」として紹介していました。
大脳新皮質の機能は「後天学習型」であり、高次の情報処理や学習を司ります。
先ほどの、モチベーションメディエータを認知するということは、まさに高次の情報処理です。
この機能は、欲求五段階のうち 4-5 段階のものです。
それに対して、呼吸や体温調整、心拍や血圧を維持するといった生存に関わるモチベーションや、睡眠・食欲などの原始の欲求に関するモチベーションは、欲求五段階のうち 1-3 段階の機能にあたります。
そして、1-3 段階のモチベーションは先天学習型であり、4-5 段階の欲求よりも優先されやすくなっています。
つまり、優先されやすい 1-3 段階が安定しないと、4-5 段階の機能を発揮することが難しくなるということです。
これはなんとなく理解できますね。まずは生存できないと意味がありません。
(ただし、1-3 段階は優先され「やすい」ですが、必ず優先される、というものでもないようです)
つまり、多くの人にとってモチベーションを高める脳の状態は、生活リズムを整え、心身の状態を整えることが条件になるということです。
モチベーションを高めるためにも、健康的な生活が必要ということですね。
モチベーションをマネジメントする
本書では、モチベーションをマネジメントする方法もいくつか挙げられていました。
いくつか取り上げたいと思います。
・自分で決めて、やろうとしていることを知る
モチベーションは、何かを成し遂げるための原動力です。
そのため、何かを行う際には自分で決めることが重要です。
他人からの指示では、脳のモチベーションメディエータは活性化しません。
また、「自分が何をやっているか・しようとしているか」を自分自身で理解しておくことも重要です。
自分自身と向き合い、過去の記憶や感情と向き合いながら目の前の作業を行うことは、まさに大脳新皮質を機能させている状態といえます。
・モチベーションの高まり方は、人によって違う
モチベーションには、それまでに自分が挑戦した記憶・経験したことから得られたものの記憶が大きく影響します。
当然、過去の挑戦や経験したことは人によって違います。
万人に当てはまるモチベーションの高め方は存在しません。
一度、「○○すれば何かが得られる」という脳の回路ができあがると、挑戦自体に価値があると脳が認識し、モチベーションの高まりへとつながります。
日常の中に、自分自身の経験を振り返る機会をもてるとよいですね。
まとめ
本記事ではモチベーションについて、
・3 つの構造に分けられること
・健康的な生活をおくることが、モチベーションを高めやすい脳の環境であること
・モチベーションを高めるには、自分のやろうとしていることを認識する必要があること
のポイントから述べました。
個人的には、モチベーション=モチベーションメディエータの活性化に気が付いた状態、という定義の部分が非常に納得がいきました。
私の中では、これまでは「モチベーション=やる気・精神力みたいなもの」というあいまいな認識でした。
本書の説明ではその点がうまく言語化されており、新たな学びとなりました。
また、モチベーションを高めやすくするためにも、良好な生活習慣を保ち続けたいと思いました。
本書は、明確に定義することが難しいモチベーションについて、神経科学の視点から分かりやすく解説してあります。
一部、脳の解剖学的名称など一般の方にはなじみのない部分もありますが、それを差し引いても学びの多い書籍だと思います。
本書を読むことで、自身のモチベーションをマネジメントするヒントが得られるかもしれません。
ぜひ手に取ってみてください。
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