おはようございます。
本日も、前回に引き続き書籍『脳を鍛えるには運動しかない!』の要約・感想記事です。
part 1 では、運動が私たちの脳や体の健康をいかに支えるかについて述べました。
未読の方はこちらからどうぞ。
本書を読むことで運動のモチベーションが上がることは間違いありません。
では実際に取り組むとなった時に、「どの程度の強さ」で行うかを考える必要があります。
本記事では、その点について参考となる情報をまとめました。
本日は書籍『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』(著者:ジョン・J.レイティーさん)の要約・感想記事です。
本書を読み、運動習慣獲得への一歩を踏み出しましょう
『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』part 2
記事の内容は、以下の通りです。
1.まずは低強度から始めよう
2.慣れてきたら中強度へ移行
3.高強度トレーニングで自分へのチャレンジを
それぞれの内容についてみていきます。
まずは低強度から始めよう
本書を読むことにより、間違いなく運動に対するモチベーションが爆上がりします。
運動がどれほど脳の働きを向上させるかを知り、生活の中に積極的に運動を取り入れるようになれば、本書を紹介したいちブロガーとして、あるいは国民の皆様の健康増進をミッションとするいち理学療法士としてもこの上ない喜びです。
本書では中強度の有酸素運動を実施することを強く推奨しています。
この中強度の有酸素運動は、これまで運動習慣がなかった方にとってはすこしきつい可能性があります。
そのような方がいきなりこの強度から始めると、継続が困難になってしまうかもしれません。
運動による脳への効果は、運動を続けるうちにだんだん大きくなっていきますので、継続しないともったいないのです。
そのため、これまで運動習慣がない人は、低強度(ウォーキング)から始めることを目標にしましょう。
低強度とか中強度って具体的には?
運動の強度は、心拍数(脈拍数)で設定します
運動の強度は、「理論上の最大心拍数」に対する「運動時の心拍数」で決定します。
理論上の最大心拍数は「220 – 年齢」で求めることができます。運動時の心拍数が最大心拍の 55-65% に到達する強度が、低強度です。
具体的に計算してみましょう。
40 歳の人の最大心拍数は 220-40=180 となり、低強度運動の目標心拍数は180 拍の 55-65% なので、99-117 拍となります(180*0.55=99, 180*0.65=117)。
このとき、性別や安静時の心拍数は考慮しません。もし安静時の心拍数が 100 拍を超えている場合は頻脈と呼ばれる状態です。
問題のない頻脈であることもありますが、不整脈が隠れている可能性もあるので、一度医療機関でチェックしてもらいましょう。
運動を行うにあたり、心拍数あるいは脈拍数をチェックできるような機器を用意することをオススメします。
今は高性能なスマートウォッチが手ごろな値段で入手できます。デジタル技術発展の恩恵を享受しましょう。
ちなみに、心拍数とは心臓が 1 分間にうつ回数を、脈拍数とはからだの各部の血管が 1 分間に拍動する回数を指します。不整脈がない限り、心拍数=脈拍数と考えて問題ありません。
心拍数(脈拍数)を意識すれば、ウォーキングでも十分な有酸素運動ですよ
慣れてきたら中強度へ移行
上記の運動を 30-60 分程度、週 5 日続けられるようになったら、中強度のプログラムへ移行しましょう。
このときの目標心拍数は最大心拍数の 65-75% です。40 歳の人なら 117-135 拍となり、運動の種類はウォーキングからジョギングあるいはエアロバイクとなります。
中強度の運動を行うと、身体の中で様々な現象が起こります。
筋肉は微小断裂を起こし、肺や心臓など全身へ血液を供給するシステムがよりパワフルに稼働し始めます。
このレベルの運動は身体への適度なストレスになるため、運動を続けることにより普段の生活におけるストレスの耐性が身につき、ささいなことでイライラすることが減ります。
また中強度の運動では、低強度のものと比較して運動後の爽快感もしっかりと感じられるようになります。
身体的だけでなく、精神面でもよい効果を感じられるようになるでしょう。
この強度を 30 分以上、週 5 日で半年間続けられれば、「私には運動習慣がある」と胸を張ってよいです。
ここまできたら、自分へのチャレンジとして高強度のトレーニングを取り入れてみましょう。
ここまでできれば理想的です!
高強度トレーニングで自分へのチャレンジを
高強度トレーニングでは、目標心拍数は最大心拍数の 75-90% (40 歳なら 135-162 拍)です。
このレベルになると、身体は緊急事態となります。筋肉では有酸素系とよばれる代謝から、クレアチニンとグリコーゲンを用いた無酸素系の代謝に切り替わり、乳酸の蓄積が始まります。
自覚的な運動強度は「かなりきつい」となり、この強度を持続するのが高強度トレーニングです。
高強度トレーニングを取り入れる方法としては、中強度トレーニングの中に短時間の強度 up を組み込む、インターバルトレーニングが推奨されています。
ランニングであれば全力疾走の区間を設ける、エアロバイクならペダルの負荷をグンと上げることにより実施できます。
高強度の継続時間は文献により 30 秒 – 3 分と幅があります。心拍数の推移をチェックしながら、時間を調節しましょう。
高強度トレーニングを行うことで、脳の下垂体からヒト成長ホルモンが放出されます。
この成長ホルモンは一生にわたって代謝調節や免疫機能、認知機能などにも作用を持つホルモンです。思春期に分泌のピークを迎えますが、加齢によって 1/10 程度まで低下します。
また、筋線維の増加や脂肪組織の燃焼なども期待できますので、まさに加齢による影響に逆行する効果を得ることができるトレーニングです。
高強度トレーニングを実施する際の注意点は、2 日続けて行わないことです。身体の回復期間を設けましょう。
くれぐれもケガには気をつけてください!
まとめ
運動は習慣化が大事です。人と比べる必要はありません。自分へのチャレンジです。続けましょう。
本日は、書籍『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』より、
・はじめはウォーキングなどの低強度からトレーニングを始めよう。
・低強度運動を 30-60 分続けられるようになったら、中強度へ step up
・高強度は週 2-3 回まで。自分へのチャレンジ!
上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。
本書を読み、改めて運動の大切さとその効果について学ぶことができました。そして、私も運動を始めました。きっちりと習慣になるよう、努力するのみです。
ぜひ手に取ってみてください。
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