おはようございます。
インパクトのあるタイトルで目を引く本書です。
この「野生」とは、狩猟生活を行っていたころの人類のことを指しています。
我々現代人は、文明の進歩によりものすごく快適で安全な環境の中で生活しています。
本書では、そんな現代人に対する多くの示唆が含まれていました。
我々には、祖先から改めて学ばなくてはならないことがたくさんあるようです。
本日は、『GO WILD 野生の体を取り戻せ! 』という書籍の感想記事です。
本書を読み、現代人が陥りがちなライフスタイルを見直してみるのはいかがでしょうか。
『GO WILD 野生の体を取り戻せ! 』でライフスタイル見直しの引き金を引こう
記事の内容は、以下の通りです。
- 人類は、まだ「Ver 1.0」
- 野生の生活習慣で、文明病から解放されよう
- 野生の体を取り戻す、あなたにとっての「引き金」を探そう
それぞれの内容についてみていきます。
現代人を苦しめる「文明病」。まだ人類は Ver 1.0
人類の誕生以降の進歩は目覚ましく、人類自身の手によって生活環境は大きく変化してきました。
なかでも、「狩猟・移動生活」していた人類が、「農耕・定住生活」へと切り替えられたことが、繁栄の分岐点になったと著者は述べています。
人類史において、この「農耕・定住生活」という文化が発達したのはごく最近の事で、人類史の 99% は狩猟時代だったともいわれています。
そのため、まだ人類は「農耕・定住生活」に適応した進化を遂げていません。
これが人類 Ver 1.0 という意味です。
そして、ゆっくりとした人類の進化スピードと、文化の猛烈な進化スピードのギャップから生じる病が、「文明病」です。
この『文明病』とは、「 物質文明の発達に伴って生じる病症、また社会的障害(Weblio 辞書より引用)」と定義されます。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病はもちろんですが、慢性的な疲れ、やる気がでない、集中できないという症状もここに含まれるそうです。
まさに現代人が抱える身体・精神的な問題。これらすべてが、文明病といえそうです。
そして著者は、この文明病の原因は、農耕・定住生活と文化の進化がもたらした「ブドウ糖」だとしています。
野生の生活習慣で、文明病から解放されよう
この「文明病」から解放されるには、今一度、我々の祖先が生きていた時代の生活を見直し、取り入れる必要があると著者は述べています。
そのために我々が見直すべき生活習慣は、食事、運動、睡眠です。
・食事
我々の祖先が生きてた時代の食事は、「低炭水化物」の食事でした。
これは、単に高炭水化物の食物がなかったことが原因です。
それに比べて現代は、精製された小麦粉や米、甘いジュース、スナック菓子など、高炭水化物の飲食物が溢れています。
また、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸は自然界にない人工の脂です。
これらの過剰摂取を続けると、糖尿病や脂質異常症の完成です。
我々の祖先がこんなものを口にしていたはずがありません。
口にしていたものは、草原を駆け回る野生動物の肉、汚染のなかった川や海を泳いでいた魚の脂です。
一刻も早く高炭水化物やトランス脂肪酸の摂取量を、適切な量に減らさないといけません。
・運動
我々の祖先が狩猟を行っていたころ、人類は獲物を追いかけ草原を走り回っていました。
当然、移動手段は徒歩です。
道も舗装はされていませんし、歩くのに適したシューズもありません。
我々の祖先は、常に多様な動きをしながら生活していたことは容易に想像できます。
現代において、座りっぱなしの生活は、様々な病気の発症リスクを高めます。
これは明らかです。
我々は、動かなければいけません。
本書の推奨は、「外を走ろう。トレイルランをしよう。野生に戻ろう。」ということでした。
・睡眠
睡眠不足は、様々な病気の発症リスクや、将来の認知機能低下のリスク要因です。
睡眠に関するメッセージは、至極単純でした。
「誰でも 8.5 時間眠りなさい」
これを達成できている現代人は果たして何 % でしょうか。
野生の体を取り戻す、あなたにとっての「引き金」を探そう
本書では食事・運動・睡眠の他にも、マインドフルネスやバイオフィリア(自然とのふれあい)などにも触れていました。
これらも、現代人を文明病から解放する助けになるようです。
生活習慣の改善、と口にする出すのは簡単です。
しかし、それを実行するには大きなパワーが必要です。
ましてや、一般に推奨されているものすべてを取り入れることはかなりハードルが高いです。
生活習慣の改善は、継続してこそ意味があります。
数日間がんばっただけでは無意味です。
まずは、どれか一つでも構いません。
一つでも「引き金」を引くことができれば、それは大きな一歩となります。
生活習慣の改善について悩んでいる方は、まずは万歩計を買って歩数を記録してみる、食事だけは腹八分目にして間食は控えるなど、自分にとって取り掛かることができそうな「引き金」を探してみるとよいと思います。
まとめ
本書は、文明病から解放されるための野生の生活習慣について、網羅的に記述されていました。
個人的には、食事については非常に納得のいく内容でした。
しかし、その他の箇所は内容としてやや手薄な印象を受けました。
本書をきっかけとして、気になる箇所はそれぞれの専門書で深く学べるとよいと思います。
本書は、なんだか疲れがとれない、やる気が出ない、健康的な生活を送りたいけどどうしたらよいかわからない、などの悩みを抱えている方にぜひ読んでいただきたい本です。
ぜひ手に取ってみてください。
GO WILD!!
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