(アイキャッチの商品画像は主婦の友社商品紹介ページよりコピーしています)
おはようございます。
子育て世代の目を引く印象的なタイトルで、思わず手にとった書籍です。
この「いいこと」は自律神経を整えるための「いい生活習慣」を指しています。詳細は後述しますが、本書には子どもだけではなく、親も一緒になって身につけたい生活習慣が紹介されていました。
現代人の 9 割が乱れていると言われる自律神経のバランスを、本書を通じて親子で整えてみましょう。
本日は、書籍『子どもにいいこと大全』(著者:成田奈緒子さん、石原新菜さん)の要約・感想記事です。
本書を読み、自律神経を整える生活習慣を学びましょう
自律神経を、整える。『子どもにいいこと大全』
記事の内容は、以下の通りです。
- 本書の概要と著者について紹介
- 増加する自律神経の機能不全
- 基本は早寝・早起き・朝ごはん
それぞれの内容についてみていきます。
本書の概要と著者について紹介
本書の概要です。
本書は 2020 年に主婦の友社から出版されました。
コロナによる休校・休園の影響で、
Amazon 商品紹介ページより引用
子どもの生活リズムが乱れていませんか?
コロナウイルスが猛威をふるった 2020 年の春。
突然の休校・休園の影響で生活リズムがすっかり乱れてしまい、「朝すっきり起きられない」「なんだかいつも不機嫌」「食事の時間におなかがすかない」「寝つきが悪い……」そんな子どもが急増しています!
それらの”なんとなくすぐれない”症状、じつは自律神経の乱れと関係があるかもしれません。
本書では子どもの自律神経を整える”いいこと習慣”を、生活リズム、睡眠、食、運動などの様々な切り口からご紹介しています。子どもだけでなく、親子で実践することで、自律神経の働きが整い、朝はしゃきっと起き、昼は集中して活動し、夜になると眠くなってぐっすり眠れる健康的な毎日が手に入ります!
生活リズムの乱れが気になる、昼間なのにぼーっとしている、食が細くなっている、などが気になったら、ぜひ本書で紹介する”いいこと習慣”を実践してみてください。
カバーイラストは、NTT Docomo の CM などでも話題のイラストレーター・Noritake 氏が担当。
一人目の著者である成田 奈緒子さんは 1963 年生まれの女性で、小児科専門医です。
成田さんは 1987 年に神戸大学医学部を卒業されたのち、米国セントルイスワシントン大学医学部リサーチアソシエート(大学や研究機関に雇用され、研究プロジェクトを支援する研究者のこと)、獨協医科大学越谷病院小児科助手、筑波大学基礎医学系講師を歴任されました。2005 年からは文教大学教育学部特別支援教育専修准教授に、2009 年からは同教授に着任されています。また、2014 年には親子支援事業「子育て科学アクシス」を開設され、代表に就任されています。
主な著書には、本書の他に『「発達障害」と間違われる子どもたち』(青春出版社、2023 年)、『その「一言」が子どもの脳をダメにする』(SB クリエイティブ、2023 年)、『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』(山中伸弥さんとの共著、講談社、2021 年)などがあります。
もう一人の著者である石原 新菜(にいな)さんは 1980 年生まれの女性で、医師です。ご専門はわかりませんが、日本内科学会や日本東洋医学会に所属されているようです。
現在はお父様のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっているようです。
また、クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍されています。
主な著書には、本書の他に『オトナ女子の不調がみるみる改善する本』(徳間書店、2018 年)、『眠れなくなるほど面白い 図解 免疫力の話』(日本文芸社、2020 年)などがあります。
増加する自律神経の機能不全
自律神経は人間が生きていく上で必須の仕組みで、交感神経と副交感神経に分類できます。著者によると、近年は自律神経がうまく働かない人が増えており、特に子どもにおける機能不全が目立つようです。
自律神経が上手く働かない理由は様々ですが、それらの一つに、自律神経が働こうとする刺激が少なくなっていることが挙げられます。
現代はテクノロジーの進歩により、一昔前と比べるとすごく快適な環境になりました。しかしその分、自律神経トレーニングの機会は減り、結果として機能不全に陥る人が増加してしまっているようです。
著者によると、自律神経は「ちょっとつらい」場面に遭遇したときに育つものなのだそうです。自律神経の機能を高めるためには、トレーニングが必要だということです。
快適すぎる環境が、かえって害になっているのかもしれません
基本は早寝・早起き・朝ごはん
では、その自律神経を上手く機能させるために必要なことはなんでしょうか。
世の中にはそのための様々な情報がありますが、本書では、家庭で子どもと一緒に取り組みたい「早寝、早起き、朝ごはん」が紹介されていました。
早寝
夜ふかしは、お肌だけでなく、自律神経の調子も狂わせます。
睡眠中は、交感神経の働きかオフになり、副交感神経の活動が優位になる時間です。一般に、起きている時間は交感神経活動が優位であるぶん、夜しっかり寝ないと、副交感神経との活動バランスが崩れます。
望ましい睡眠時間については様々な意見がありますが、本書では 5 歳であれば 10 時間、9 歳であれば 9 時間眠ることが推奨されていました。ちなみに、死亡リスクの観点では、成人では 7 時間睡眠の人が一番低いというデータがあります。
最適な睡眠時間は個人差が大きいため一概には言えませんが、睡眠を軽視しがちな現代人にとっては、「よく眠ること」の重要性は大きいでしょう。
早起き
「早起きは三文の徳」は誰もが知ることわざです。三文は現在の価値で 100 円程度だそうですが、自律神経にとってはそれ以上の価値があります。
まず、前述した早寝をすることにより、多くの場合、朝は自然と目が覚めます。著者は、6 時あたりには目を覚まして、朝の活動することを推奨していました。
朝、目が覚めたらまずカーテンを開けて、日光を浴びましょう。この刺激により、交感神経のスイッチが on になり、体内時計が整います。
どうしても起きることに抵抗がある場合は、子どもでも大人でも、「朝のミッション」を設けるとよいそうです。内容は、新聞を取りに行く(もう少数派かもしれませんが)、花に水をやるなど、なんでも構いません。子どもでもできることを用意するとよさそうです。
また、週末や学校が休みの日は遅くまで寝ている(いわゆる寝だめ)ご家庭もあると思います。しかし、これは早寝早起きの観点からはマイナスです。そもそも休日 1-2 時間の寝貯めでは日頃の睡眠不足は解消できませんし、せっかく平日に築き上げたリズムを崩してしまいます。
「休日くらいゆっくり寝させてよ」は子どもも大人も感じると思いますが、休日もできるだけ平日と同じ時間に起きるようにしましょう。
ちなみに、「早起きは三文の徳」に対して、「夜なべは十両の損」という言葉もあるそうです。十両は現在の価値で 1000 円ほどですが、睡眠不足による損失はそれ以上だと思います。
大人も子どもも、早く寝ましょう。
朝ごはん
最後は、朝ごはんをモリモリ食べることです。
朝ごはんは脳と身体にとって、1 日のエネルギー源となります。子どもは幼稚園や保育園・学校で、大人は仕事のためにエネルギーが必要です。
食事については、「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」という西洋のことわざがあります。朝食重視の食生活は、朝型のスタイルに適している他に、夜のドカ食いを避けるという利点があります。忙しい朝の時間帯だとは思いますが、まずはしっかりと朝ごはんを食べる習慣を身につけましょう。
また、子どもには「栄養があるものを食べる」という発想はありません。親としては、「せっかく栄養バランスを考えた献立にしたんだから、モリモリ食べてよ」と言いたくなるところですが、子どもはそんなことは構わずに、食べたいものを食べます。
しかし、自律神経を育てるという視点からは、子どもには「おなかが空いた」という感覚をわかるようにさせて、その上で、メニューの中から食べたいものを選んで食べるという経験の方が重要になるそうです。
親が食べてほしいものを子どもに食べてもらうには、子どもでも食べやすい味付けにするなどの工夫で対応しましょう。
※私は料理をほとんどしないため、こんな軽口を叩いています。日々料理を作っている方々(我が家の場合は妻)、ご苦労を察し致します。
最後に、これは朝食に限った話ではありませんが、食事は楽しく摂りましょう。リラックスした状態で食事を摂ることにより、消化酵素の分泌が促されます。
早寝早起きして、ゆっくり楽しく朝ごはんをモリモリ食べられれば最高ですね!
まとめ
自律神経を整える生活習慣を学んで実行し、心身ともに健康な生活を送りましょう。
本日は、書籍『子どもにいいこと大全』より、
- 本書の概要と著者について紹介。成田さん、石原さんはお二人とも医師で、多くの著書をもつなど幅広く活躍されている。
- 近年、自律神経が上手く機能しない人が増えている。快適すぎる現代の環境が、かえって害になっているかも。
- 自律神経を整えるカギは、「早寝早起き朝ごはん」。親子で生活習慣を見直してみよう。
上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。
本書を読み、改めて生活習慣の大切さを学ぶことができました。
本記事では食事と睡眠に焦点を当てて紹介しましたが、個人的には「いかによく眠るか」が日々の活力に最も大きく影響を及ぼすと考えています。そのため、私自身は、決まった時間に布団に入って、少なくとも 7 時間は眠ることを心掛けています。
すると、朝は以前より早く目が覚めるようになったので、自分の時間を確保できるようになりました。正しい習慣の力は偉大ですね。
ちなみに、我が家の子どもは私より 1 時間程度早く布団に入り、1 時間程度遅く起きてくるので、子どもの睡眠時間も今のところ確保できていそうです。親子でこの習慣を続けたいと思います。
本書には、本記事で紹介した内容のほかに、身体を動かすことや、アロマ、服装についてなど、自律神経を整えるためのオススメ方法が、多数紹介されていました。どれも自分の生活に取り入れられそうなものであり、参考になりました。
本書で学んだことを活かして、家族で自律神経を整えていきたいと思います。
ぜひ手にとってみてください
【子どもの生活習慣について学べる書籍の紹介】
『医師が教える 子どもの食事 50 の基本』
こちらの書籍では、望ましい食習慣や、毎日の取り入れたい食品について学べます。
個人的には「すりゴマ」が万能だと思っています。
『小学校最初の 3 年間で本当にさせたい「勉強」』
こちらの書籍では、低学年の学習習慣について学べます。
毎日行いたい勉強は、読書、漢字、計算の 3 つです。
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