大富豪の 7 つ道具『バビロン大富豪の教え』

バビロン大富豪の教え 書籍感想

おはようございます。

2023 年野村総合研究所によって発表された日本国内における純金融資産保有額に関する報告によると、日本では超富裕層(金融資産額 5 億円以上)は 9 万世帯、富裕層(1-5 億円)は約 140 万世帯、準富裕層(5 千万-1 億円)が約 325万世帯だそうです。日本の総世帯数は 2023 年時点で約 5400 万ですから、準富裕層までがおおよそ上位 10% です。
サラリーマン世帯一代で富裕層以上になるのは難しいですが、準富裕層であれば、収支の管理と運用成績次第で十分に狙えるといわれています。

この度、準富裕層を目指す上で必読書であると思われる書籍を読む機会がありました。多くの学びを得られた読書経験になりましたので、記事にまとめたいと思います。

準富裕層を目指すべきで身につけるべきは、100 年近く変わらない、お金の考え方でした。

本日は書籍『バビロン大富豪の教え』(著者:ジョージ・S・クレイソンさん)の要約・感想記事です。

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バビロン大富豪の教え

記事の内容は、以下の通りです。

  • 本書の概要および著者について紹介
  • やせた財布を太らせる、7 つの道具
  • 7 つの道具に関する個人的な解釈

それぞれの内容についてみていきます。

本書の概要および著者について紹介

本書の概要です。本書は文嚮社より 2021 年に出版されました。漫画版は、同社より 2019 年に出版されています。

世界的ベストセラー、100 年読み継がれるお金の名著「バビロンいちの大金持ち(The Richest Man In Babylon)」
世界中で読まれて、お金に悩まず自由な人生を送るための不変の真理を学べます。

――この本に書かれているのは、「お金儲けのテクニック」ではありません。
金融の起源と言われている古代バビロニアから伝わる「人類不変の知恵」です。
お金に悩まされる現代人に、資産をを増やし、お金に縛られず、充実した人生を送る方法を教えてくれます。
だからこそ、この本は約 100 年もの間、世界中で読み継がれているのです。

・少年ジャンプ受賞者の坂野旭のイラスト
・「嫌われる勇気」「僕は君たちに武器を配りたい」の吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)がブックデザイン

文嚮社 書籍紹介ページ(https://bunkyosha.com/books/9784866512945)より引用

本書は中田敦彦さんの YouTube 大学や、両学長のリベラルアーツ大学でも取り上げられたこともあり、そちらでご存知の方も多いかもしれません。私も後者で知りました。

著者はジョージ・S・クレイソンさんです。ジョージ・S・クレイソンさんは 1874 年生まれのアメリカ人で、1957 年に他界されています。

ジョージ・S・クレイソンさんは経営者として 2 つの会社を企業しましたが、どちらも 1930 年代の世界恐慌で破綻してしまったようです。一方で、1926 年から古代バビロンを舞台とした寓話を通して、倹約や金銭的成功についての情報提供も始めました。この情報はたちまち関係者の中で広まり、この寓話の中で有名なものを集めたのが、著書『バビロンの大富豪 – 古代の人々の成功の秘訣 (The Richest Man in Babylon – The Success Secrets of the Ancients)』としてまとめられました。

原著を基にした書籍は、これまで様々な出版社から販売されています。すべてを読み比べてはいないため断言はできませんが、内容が大きく異なることはないでしょう。私は紹介した 2 つのバージョンを読みましたが、漫画版でも十分エッセンスは学べると感じました。

未読の方はどの書籍でも構わないので一読をオススメします。

検索したらめちゃくちゃヒットしました!紹介した 2 つのどちらかで問題ないと思います

やせた財布を太らせる、7 つの道具

本書では「やせた財布を太らせる 7 つの道具」として、倹約や蓄財に関する考え方が紹介されていました。おおいにネタバレになってしまいますが、非常に学びの多い点でしたので紹介したいと思います。

7 つの道具は、以下の通りです。

  1. 収入の 1/10 を貯金せよ
  2. 欲望に優先順位をつけよ
  3. 貯えた金に働かせよ
  4. 危険や天敵から金を堅守せよ
  5. 住まいをわがものとせよ
  6. 今日から未来の生活に備えよ
  7. 自分こそを最大の資本にせよ

それぞれ簡潔に触れていきます。

<収入の 1/10 を貯金せよ>
とってもシンプルですが、貯蓄こそが富豪への第一歩です。真理は常に素朴なものです。1 割を貯蓄したからといって、あなたの暮らし向きが悪くなることはないから大丈夫です。

<欲望に優先順位をつけよ>
人の欲望にはキリがありません。みな、収入でまかなえる以上の消費欲を抱えています。そして、たとえそれを満たしたとしても、次の欲望が襲ってきます。
大切なことは、予算を組み、必要不可欠なもののみにお金を費やすことです。予算を組むことによって改めて自分自身のお金の使い方を見直し、また気まぐれな出費を抑えることにも役立ちます。

<貯えた金に働かせよ>
貯めたお金がさらなるお金を稼いでこそ、財産が築かれます。財布に絶えずお金を注ぎ込んでくれるような定期収入を築き上げましょう。そして、複利の力を大いに活用しましょう。

<危険や天敵から金を堅守せよ>
自分の知恵を過信して、落とし穴がありそうな投資話に財産をゆだねてはいけません。健全な投資の鉄則は、元本を確保すること、望んだときに換金できること、適正な利息を間違いなく回収できることです。また、判断に迷ったら実績のある人へ助言を仰ぐことも重要です。

<住まいをわがものとせよ>
本書では、返済するたびに債務は減っていくこと、そしていつか住宅という資産は自分のものになるという主張がされていました。また、債務返済が完了し住居費が不要となれば、生活費が大幅に減り、自由に使えるお金が増えます。

<今日から未来の生活に備えよ>
早くより積み立てを開始し、将来に備えることが重要です。人間の脳は将来のことを想像することが苦手ですが、「今から動き始めること」が将来大きな差になります。

<自分こそを最大の資本にせよ>
自らの能力を開発して、日々学んで知恵を蓄え、仕事の腕に磨きをかけ、自分自身に自信を持てるよう行動することが重要です。いわゆる「人的資本」の重要性が説かれています。

財を築くために必要なことは小手先のテクニックではなく、どっしりとした考え方ですね

7 つの道具に関する私なりの解釈

上記の 7 つ道具に関して、私なりの解釈と実行していることを記します。

<1/10 貯蓄について>
現在貯蓄がない、あるいは何かしらの理由で働けなくなったときの生活費(いわゆる生活防衛資金)がない方は、真っ先に始める内容でしょう。目的のない貯蓄は、「最悪のタイミングで起こる予期せぬ出来事への備え」として必須です。お金はあればあるだけ使ってしまうものですから、できれば給料からの自動天引きなど、一度設定したらあとは自動化される仕組みを利用できるといいですね。

ただ、資産が必要以上の貯蓄のみで、増やすリスクを取らないことも、ある意味でリスクを抱えている状態となります。ご自身にとって必要な貯蓄額を考え、それに到達したら次はどうするか、も考えておくとよいでしょう。

<欲望について>
我が家では食費○万、娯楽費△万…と綿密な予算は組んでいませんが、固定費の見直しは定期的にして、必要以上の出費になっていないかチェックしています。スマホは格安、必要以上の保険は解約、不要なサブスクも終了しました。

家計管理では予算が組めればそれに越したことはありませんが、そのためには収支把握が必須です。毎月何にいくら使っているかを把握していない方は、おおよそで構いませんから記録から始めましょう。今は優れた家計管理アプリがたくさんありますので、上手に活用したいですね。

<お金に働いてもらうことと、お金を守ること、今日から備えることについて>
投資はインデックスファンドを淡々と積立てしています。最初の積立設定には多少の時間をかけましたが、以降は年一回のチェックのみです。もちろんつみたて NISA や iDeCo などの優遇税制をフル活用しています。

世の中にはお金に関するいろいろな話題がありますが、理解できない投資手法に関する情報はシャットアウトしています。SNS で流行っている○○投資は魅力的に映るかもしれませんが、安易に手を出してはいけないと肝に銘じています。

投資を始めた時期は 3-4 年前からです。いろいろと勉強した今となっては、もっと早く始めていれば…と思いますが、こればかりはどうしようもないです。始めよう!と思ったときに始められましたので、及第点でしょう。

<住まいについて>
私の家庭では子どもの誕生を機に住居を購入しました。
書籍『金持ち父さん 貧乏父さん』では持ち家は負債(ローンや税金でサイフからお金を奪っていく)であると断言されていますし、私もそう思います。ローンを完済する頃には建物の価値などないでしょうし、土地の価格上昇もよっぽどの都心部でなければ期待できません。しかし、老後に気兼ねなく住める場所があるという安心感や、自分の家に住むという精神的価値は決して小さくないと思っています。これに関しては、もはや精神論です。

<人的資本について>
我々サラリーマンが富を築くうえで最重要といえるものです。本業としている仕事の専門性を高め、自らの価値を高めましょう。それが収入 up に繋がれば最高ですが、専門性を高める→やりがいのある仕事が増える→ますます専門性が高まっていくという正のループを形成できれば、仕事に対するネガティブな考えは払拭できるでしょう。

私の場合は幸いなことに、若いうちに大学院へ進学する機会を得ることができました。私の職場では修士の学位が給与に反映されることはありませんが、理学療法士としての根幹を形成できた期間だと思っていますし、進学してよかったと思っています。

大学院進学を含む理学療法士としての自己研鑚については、こちらの記事でまとめました。

また、人的資本を考えるうえで、身体・精神の状態を良好に保つ重要性は言うまでもありません。食事・睡眠・運動を意識して、必要であればお金をかけることも立派な自己投資です。

高いパフォーマンスを維持するためには、どれも必要不可欠です

まとめ

富を築くためのポイントは、はるか昔から変わりません。複雑な投資の知識を深める前に、このような真理を知っておくべきでしょう。

本日は、書籍『バビロン大富豪の教え』より、

  • 書籍の概要および著者について紹介。本書は 100 年近く読み継がれている、不朽の名著。
  • 財布を太らせるために必要な 7 つの道具を紹介。必要なのは小手先のテクニックではなく、どっしりとした考え方。
  • 7 つの道具に対する個人的な解釈を紹介。これらをブレずに続けたいところ。

上記 3 点について、私なりに要約・感想を記しました。

まず学ぶべきは、テクニックではなく考え方です。盤石な土台があってこそ、その上に立派な建物を建てることができます。本書のような書籍でガッチリとした基礎を築き、富を積み上げましょう。真理はシンプルなもの、ということに気づかせてくれる良書です。人気があるのも納得の書籍でした。

ぜひ手に取ってみてください

【お金に関するオススメ書籍のご紹介】

『金持ち父さん貧乏父さん』
こちらもお金に関する考え方を学べる書籍です。持ち家は資産としては「負債」とする考え方も覗いてみましょう。

『サイコロジーオブマネー』
富のマインドセットを学べます。まさにお金の考え方の基礎部分です。

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