最凶の敵との戦いを描いた、シリーズ第 12 弾!『黒石(ヘイシ) 新宿鮫Ⅻ』

ヘイシ 書籍感想

おはようございます。

本日は小説の感想記事です。
可能な限りネタバレのない記事にしたつもりですが、他人の感想など知りたくないという方はタイトルのみチェックしていってください。

本作は新宿鮫シリーズ第 12 作目の作品です。前作から約 3 年振りの新刊として、昨年 11 月に出版されました。シリーズ最凶の敵に対して、鮫島はどう立ち向かうのか!?手に汗握る展開で、一気読みでした。

30 年以上続いているシリーズの最新刊です!

最凶の敵との戦いを描いた、シリーズ第 12 弾!『黒石(ヘイシ) 新宿鮫Ⅻ』

記事の内容は、以下の通りです。

  • あらすじ
  • 作者について
  • 感想

それぞれの内容についてみていきます。

あらすじ

本作のあらすじです。

地下ネットワーク「金石ジンシ」の幹部、高川が警視庁公安に保護を求めてきた。
高川は、正体不明の幹部〝徐福〟が、謎の殺人者〝黒石ヘイシ〟を使って反発するものを排除して、「金石」の支配を企んでいると怯えていた。「金石」と闘ってきた新宿署生活安全課の刑事・鮫島は、公安の矢崎の依頼で高川と会う。
その数日後に千葉県で反〝徐福〟の幹部と思しき、頭を潰された遺体が発見された。過去十年間の〝黒石〟の手口と類似した未解決殺人事件を検討した鮫島らは、知られざる大量殺人の可能性に戦慄した――。鮫島は、どこまでも不気味な殺人者〝黒石〟の正体を暴き、逮捕できるか!?
シリーズ最高の緊迫感で一気読みの最新第十二作!

『黒石 新宿鮫Ⅻ』特設サイト https://special.kobunsha.com/osawa/ より

『新宿鮫』シリーズについて簡潔に説明しますと、著者は大沢在昌さんで、ジャンルはハードボイルド小説です。その歴史はながく、1990 年に第 1 作目が出版されて以降、30 年以上続いています。

主人公は新宿署生活安全課の鮫島警部です。鮫島警部はキャリアとして入庁しましたが、過去に警察内部の抗争に巻き込まれて、はぐれ状態になっているという設定です。その名前と、ヤクザに対して一度食いついたら容赦なく逮捕するということから「新宿鮫」と恐れられている人物です。

また、私は映像作品はみたことがありませんが、初期の作品はテレビドラマおよび映画化もされているようです。

インパクトのあるタイトルですよね!

作者について

作者は愛知県名古屋市出身の大沢在昌さん(1956 年生まれ)です。大沢さんは東海高校を卒業後、慶應義塾大学へ入学(のちに中退)という学歴の持ち主です。作家としては 1979 年に『感傷の街角』でデビューされ、以降精力的に執筆作業をされています。調べた限りでは、これまでの作品数は全 935 作品にものぼるとのことです。

2022 年には「科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方」に送られる紫綬褒章(しじゅほうしょう)を受賞されました。

900 以上の作品を発表されているのは知りませんでした!

感想

本作はシリーズ第 12 作目ということもあり、登場人物や鮫島警部との関係性、過去の犯罪とのつながりなど、設定や背景がかなり複雑になっていました。そのため、話をしっかり理解するためには、予備知識なしで読み進めるのは大変かもしれません。特に、犯罪グループ「金石」はここ最近の作品(『絆回廊 新宿鮫Ⅹ』や『暗躍領域 新宿鮫Ⅺ』)で掘り下げられている設定です。

どの巻から読み始めても、もちろん楽しめるのですが、気になった方は以前の作品を合わせて読むことをオススメします。

また、当然ですが鮫島警部も作中で年齢を重ねています。過去では単独行動で犯罪の検挙を重ねていた彼にも、部下(というか共同で捜査する警察官)ができています。その影響なのか、最近の作品では、シリーズ初期に見られたような事件解決のために突っ走る鮫島警部とは違った人物像が描かれており、時間の流れを感じます。もちろん今の鮫島警部もとても魅力的に描かれていると感じます。「人間、年をとると丸くなる」のは、現実でも小説でも同じですね。

過去作品は過去作品の、新作は新作のおもしろさを感じました

まとめ

みなさんにもお気に入りのシリーズものはありますか?ハードボイルドものであれば、新宿鮫はオススメですよ!

本日は、小説『黒石(ヘイシ) 新宿鮫 Ⅻ』より、

・あらすじを紹介。

・著者について紹介。

・感想を記載

上記 3 点について、私なりにまとめました。

30 年以上という長編の物語になると、どのような終わりを迎えるのかが気になってくるところです。鮫島警部がはぐれ状態になった原因はどう扱われるのか、過去の登場人物は再登場するのかなど…まだ完全解決されたとは言えない点も多く残っており、楽しみにしています。

また、作者である大沢さんも 65 歳を超えています。完全に余計なお世話ですが、いち読者として、とにかく無事に物語を終えていただけるように祈るのみです。お元気にお過ごしいただければと思います。

私が新宿鮫シリーズと出会って 10 年以上ですが、本作もシリーズ安定の面白さでした。次のエピソードも心待ちにしたいと思います。

ぜひ手に取ってみてください

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