おはようございます。
先日の記事では、『嫌われる勇気』について紹介しました。
対人関係は悩みのタネであることが多いですが、同時に大きな喜びをもたらしてくれます。
だれもが良好な対人関係を築きたいはずです。そのためのコツはあるのでしょうか。
本日は、『幸せになる勇気』という書籍の感想記事です。
本書を読んで、良好な対人関係を築くためのヒントを学びましょう。
アドラー心理学に触れ、人生の3つのタスクを学ぶ『幸せになる勇気』
記事の内容は、以下の通りです。
- 3つの「人生のタスク」 ~仕事、交友、愛~
- タスクそれぞれの特徴を学ぶ
- 最も難しい課題、「愛」の考えを学ぶ
それぞれの内容についてみていきます。
3つの「人生のタスク」 ~仕事、交友、愛~
アドラーは、社会生活を営む人間であれば避けられない「人生の3つのタスク(課題)」があるとしています。
・仕事のタスク
・交友のタスク
・愛のタスク
これらに取り組むことが、私たちが幸せに生きる条件になるとしています。
みなさんは、3つのタスクとお聞きになって、それぞれどのような印象を持つでしょうか。
また、アドラーは「対人関係はすべての悩みであると同時に、すべての喜びである」と述べています。
対人関係における悩みと喜びは、表裏一体。切っても切り離せない関係なのですね。
このタスクにどれだけ取り組み、満足することができるか=幸せに生きられるか、ということだと私は理解しました。
3つのタスク、その特徴
・仕事のタスク
仕事のタスクは役割や義務、責任を伴う課題です。
我々は社会人として、あるいは親として、社会の中でそれぞれの責任を果たして生きています。
それぞれの立場で果たすべきタスクは異なりますが、このタスクは相手を信用することによって遂行される、と本文中で述べられています。
信用とは条件付きのものです。
例えば、仕事仲間とは同じ職場にいて、同じ目的を持っているから協力します。
そして、自分の役割を全うするという点で利己的であることがポイントです。
この解釈は、個人的に非常に納得できる部分でした。
・交友のタスク
仕事のタスクに対して、交友のタスクでは信頼に基づく関係が必要とされています。
交友には、仕事と違い「この人と仲良く協力しなければならない」理由はありません。
そこには見返りや条件は存在せず、ただただ与える関係が存在するのみ、とのことです。
この点が、仕事のタスクとの最大の違いです。
仕事のタスクと比べると、見返りを求めないという点で難易度があがる印象です。
みなさんには、そのような関係の友人はいるでしょうか。
そして愛ですが、これが 3 つのタスクのうち、一番の難題であるようです。
愛を築き上げるとは、人生の主語が変わること
・愛のタスク
パートナーとの関係や、家族との関係です。
愛については、本書の多くのページが割かれており、本書のハイライトだったと思います。
愛について本文中で述べられていた内容のうち、印象深く感じた点が2点あります。
それは、
・愛はおちるものではなく、築き上げるもの。運命の相手はいない。
・人生の主語が「わたし」から「わたしたち」に変わったときが、愛を知ったとき。
という記述でした。
愛は0からふたりで築き上げるものです。
そういう意味で、運命の相手はいない、ということでした。
運命、という言葉を使うのなら、人生を振り返った時に「運命の出会いだった」と言えるよう努力することが必要、とのことです。
ちょっとドライですね。
また、人生の主語、という表現もとても素敵だと感じました。
愛は「わたし」だけでも、「あなた」だけでも築き上げることはできません。
「わたしたち」が長い年月をかけて築き上げるもの、ということと理解しました。
個人的には、なんて素敵な表現だろうと思いました。
パートナーにこんなことサラッと言われたら嬉しいと思うのは、私だけでしょうか。
まとめ
本書は『嫌われる勇気』の続編という位置づけです。
『嫌われる勇気』と同様に、物語は青年と哲人の会話形式で話が展開されていきます。
そのため、スラスラと読み進めることができました。
また、青年独特のセリフ回しもさらに磨きがかかっていました。
個人的には本編とは別にして楽しめました。
「ええい、この○○めが!」なんて現代日本で誰も口にしませんよ。
本書の内容は、悩みの多い対人関係から喜びを得るための示唆に富んでいると感じました。
ただ、鵜呑みはせずに自分なりの解釈に基づいて行動する必要性も感じました。
固定観念を持った青年(=読者)を説き、導いていく本なので、人によっては受け入れられない箇所もあると感じました。
『嫌われる勇気』と同様、毒にもクスリにもなりうる内容だと思っています。
本記事は、ごく限られた一部の内容を私なりに要約したものです。
この他にも、本書にはアドラーからの多くのメッセージが記されています。
ぜひ手に取ってみてください。
コメント