理学療法士の仕事量は上限あり!1 日 / 1 週間のルールを解説

単位上限 理学療法士の仕事

おはようございます。

理学療法士が生み出す収益は、大部分が疾患別リハビリテーション料です。診療報酬に関する制度はややこしく理解に努力が必要ですが、自分の仕事に関する内容はおさえておきましょう。

本記事では、理学療法士の仕事のルールを紹介します

疾患別リハビリ料 算定ルールを紹介

記事の内容は、以下の通りです。

  1. 疾患別リハビリテーション料算定に関するいくつかのルール
  2. おまけ そもそも診療報酬 1 点っていくら??

それぞれの内容についてみていきます。

疾患別リハビリテーション料算定に関するいくつかのルール

疾患別リハビリテーション料の診療点数については、こちらの記事をご参照ください。

疾患別リハビリテーション料を算定するにあたっては、以下のような決められたルールがあります。

・1 単位は 20 分
・実施単位数は従事者 1 人につき 1 日 18 単位が標準
・1 週間の上限は 108 単位まで
・1 日の上限は 24 単位とすること

これらは診療報酬上の明確なルールです。なかでも、とくに上限について順守しなければなりません。

1 単位は 20 分

理学療法士が患者さんに提供するリハビリは、前述のとおり 1 単位あたり 20 分という時間によって区切られます。つまり、「1 単位 20 分のリハビリを 1 日でどれだけ行うか」で理学療法士が稼ぐ収益の大部分が決まります。

1 日あたり18 単位が標準、上限は 24 単位

病院に勤務する理学療法士(正職員)の勤務時間はおおむね 8-9 時間程度です。ここから休憩時間を差し引き、単純計算すれば 1 日で 21-24 単位(1 時間あたり 3 単位× 7-8 時間)を算定することができます。これなら、1 日あたりの上限を超えずに済みそうです。

しかし、理学療法士の仕事内容は患者さんへのリハビリ実施だけではありません。リハビリカンファレンスの準備や各種書類(例えば転院する患者さんに関するサマリー)の作成、チーム医療活動への参加など、理学療法士が行うべき仕事はまずまず多いと思われます。つまり、勤務時間のすべてを疾患別リハビリテーションの実施に充てることは、まず不可能ということです。

また、病棟や病室の移動にも数分かかるでしょうし、途中のトイレ休憩も必要です。そしてなにより、実施したリハビリの記録をしないといけません。これらをふまえると、1 日の上限単位数(24 単位)を算定する場合、残業ありきの仕事量となります。

当院では、算定単位が 18 単位を超える日は残業です。

1 週間の上限は 108 単位

算定単位数に関するもう一つの注意点は、108 単位 / 週という上限です。つまり、1 日あたりにどれだけ単位を算定できるかは、前述した 24 単位 / 日の上限に加え、その週の勤務日数も勘案して計算する必要があります。

例えば週 5 日の勤務であれば、1 日あたりの算定数は、108÷5=21-22 単位あたりが妥当なラインでしょう。1 日あたりの算定単位数を均一にする必要はありませんが、上限いっぱいの算定を目指す場合は気にかけましょう。

ただし、標準の仕事量は 18 単位 / 日とされています。また、前述したようにそれ以上の単位を算定する場合は残業となることが多いです。もし週 108 単位の算定を強要する職場であるなら、残業を前提とした仕事量を課していると認識した方がいいかもしれません。

残業が悪ではないです。しかし、強要されるとなると話は別です。。

おまけ~そもそも診療点数 1 点っていくら??

医療行為に対する価格は、医療行為ごとに決められた点数を基に「1点=10円」として計算されます。これは全国一律です。

例えば疾患別リハビリテーション料は、脳血管疾患(Ⅰ)であれば 1 単位 245 点=2,450 円、心大血管(Ⅰ)は 205 点=2,050 円です。患者さんが実際に支払う金額は、これに負担割合をかけて算出します。例えば医療費 3 割負担の方に心大血管リハビリを 2 単位実施すれば、2050×2×0.3=1,230 円です(加算などは除いてあります)。

金額が全てではありませんが、診療点数に見合う介入をしっかりと行いたいですね。

まとめ

算定単位に関するルールを概説しました。このようなルールは、現場に出てから初めて知ることが多いと思います。本記事の情報が、理学療法士という仕事について考える材料になれば幸いです。

本記事では、『理学療法士の仕事量は上限あり!1日/1週間のルールを解説』として、

・疾患別リハビリテーション料は、24 単位 / 日、108 単位 / 日という上限あり。
・1 日の標準仕事量は 18 単位と示されている。それを超えるなら、多くの場合は残業。

上記 2 点について、私なりに概説しました。

ルールを守って正しく仕事をしましょう。また、ご自身の職場で過剰な仕事量を課されていないかどうか、気を付けてください。

残業は、それ自体が悪ではありません。若いうちなど、残業が苦とならない時期はいいかもしれませんが、結婚して子供が生まれ、家族との時間を大切にしたい時期でも残業を課されるのは、大変つらいです。ライフステージに沿って時間をコントロールし、幸福感の高い人生を送りたいですね。

理学療法士の仕事量、イメージつきましたか?

【オススメ書籍の紹介】

『サイコロジー・オブ・マネー』
「自分の時間を思い通りにコントロールできないこと」が幸福感を下げることは、こちらの書籍から引用しました。富のマインドセットを学びましょう。

『脳を鍛えるには運動しかない!』
残業のない職場でしたら、早く帰って運動しましょう。脳と体にとっては、有酸素運動の方が Youtube で時間をつぶすより 100 万倍いいです。

その他にも、オススメの書籍を紹介しています。
これらの書籍から、人生をより豊かに過ごすため、あるいは悩みを解決するヒントがみつかるかもしれません。チェックしてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました